以前の部署で、私は自分なりに正直に働いていました。分からないことは分からないと言い、自信がない仕事にはその不安を正直に口にしていました。当時は若かったので、自分なりに誠実であろうとしていたのだと思います。
しかし結果として、評価は明らかに低いものでした。それは周囲だけでなく、自分自身も感じていた評価です。仕事が回らない理由は能力不足とされ、慎重さや迷いは、そのまま欠点として扱われました。
今振り返ると、当時の私は「正直」でしたが、組織にとっては扱いづらい存在だったのだと思います。正直さは、必ずしも信頼と同義ではありませんでした。
部署が変わった今、私は以前ほど正直ではありません。分かっていなくても、まずは引き受けると言います。迷っていても、表では落ち着いているように振る舞います。言葉を選び、本音をそのまま差し出すことはしなくなりました。
雑に言えば、うそをつけるようになりました。その結果、仕事は回るようになりました。評価も安定し、少なくとも無能だと思われることはなくなりました。
ただし、違和感は残りました。この信頼は、本当のものなのか。それとも、うまく演じているだけなのか、、
うそをつけるようになった今は、仕事もスムーズですし、半年ごとにあるフィードバックもかなり良くなりました。
嘘は目的ではなく、道具です。そう理解していても、この違和感は消えません。たぶん私は、「うそをついていること」よりも、「それが有効だと知ってしまったこと」に自己嫌悪を感じているのだと思います。

