相場を見ていると、少数派が勝つ仕組みになっているように感じます。変わり者、常識にとらわれない人、ひねくれ者が最後に利益を得ることが多い。しかし、少数派であること自体が勝利を保証するわけではなさそうです。ジョージソロスも「自分の運命をファンダメンタルズに賭ける一匹狼的な投資家は群れに踏みつぶされる可能性がある。」と言っています。この言葉を私なりに解釈すると、大事なのは、「正しい少数派」であること、と考えます。
相場で成功する少数派とは、ただ人と違うことを楽しむ変人ではなく、群集心理や市場構造を観察し、理にかなった判断で行動できる人です。多くの人は群れに流されて感情で売買しますが、正しい少数派はその逆を取ります。数字や構造を理解した上で、あえて群れと逆の立場を取るのです。
相場は理屈よりも時間軸を問う世界で、正しくてもタイミングを誤ると大きな損失を被ります。そのため、一匹狼は群れと正面衝突するのではなく、群れが疲弊したときに初めて動く、遅行的少数派になるべきです。
生き残るために心掛けるべきポイントは三つ考えました。
まず、資金と余力を管理し、弾切れしないこと。
次に、群れと戦う理由を自分で説明できること。「みんなと違うから」ではなく、「市場が見ていない価値と過大評価されている価値」を明確にすることが大切です。
そして、前提が崩れた場合には撤退する決断をあらかじめ決めておくことです。誇りよりも生存を優先する柔軟さを持てということです。
あと、逆説的ですが、「大群に押し潰されることを恐れる一匹狼」は、生き残る可能性が高いです。傲慢さに酔った孤独者は市場に淘汰されますが、孤独を理解し、必要なときだけ孤独になれる人は生き残ります。孤独はポジションであって、アイデンティティではありません。必要なときに群れに紛れる柔軟さも、相場での生存には欠かせないのです。

