僕が考える新NISAフル活用戦略

 24年1月から新NISAがスタートし、僕の周りでも割と多くの人が新しく積み立てを始めたとか、トヨタ株を買った、などの話題になります。

 証券アナリストという資格を持つ人が私の職場では珍しいせいか、よく運用の相談を受けます。そんな時は、だいたいオルカンを積み立てとけば〜、みたいな感じでお茶を濁しております。

しかしながら、私自身はというと、もしNISAをフル活用するとしたら、投資信託で運用するということまずしません。

 新NISAの魅力はなんと言っても恒久であり、かつ、配当にかかる税金も非課税という点です。

 このメリットを最大限活用するのであれば、10倍〜100倍になるであろう成長株を死ぬまで保有し、値上がり益と増配される配当金を受け取り続けるというのが最も理想と考えます。

 イメージが湧かないかもしれないので、ファーストリテイリングを事例に挙げたいと思います。

1994年、UNIQLOを展開するファーストリテイリングは広島証券取引所に上場しました。初値が14,900円と会社資料にありましたので、この時仮にNISA枠で100株買ったとしましょう。投資額約150万円です。(もちろん当時NISAなどなかったわけですが、、)

 その後、現在まで7回の株式分割を行い、現在まで持ち続けていると、4,356株保有していることになります。

 24年2月6日の終値は38,830円!時価で1億7千万円になりました。

 これだけでも素晴らしい結果なのですが、真の旨味はこの間受け取り続けた配当と今後受け取る配当金が非課税という点にあります。

 1994〜2024年までに支払われた配当は、976万円です。投資した分の何倍もの配当を受け取っています。通常、20.315%差っ引かれて振り込まれるものですから、NISAか否かの影響は非常に大きいと言えます。

 また、最初に書いた通り新NISAは恒久ですので、来年受け取るであろう1株配当540円、約230万円も、さらにその翌年以降の配当も延々と非課税なのです。

新NISAのフル活用方法、もう伝わりましたでしょうか?

 ファーストリテイリングのような超理想的な企業は滅多に無いと思います。実際、フリースブームとその後停滞期に株を持ち続けることは難しかったでしょう。しかし、増配し続ける株式を10年単位で持ち続けることは、新NISA活用の最も最適解だ、と私は思っています。

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