高額納税者日本一で知られる清原達郎氏が初めて本を上梓されたとのことで、発売前から話題になっておりました。
私も予約して、届いた日に全部読み切りました。その後、2回目をじっくりと再読。全体のメモを残しておいた方がよさそう、と思いましたのでここにまとめておきます。
1章 市場はあなたを見捨てない
【ポイント】
清原氏の主張で、完全に同意だな~と思ったところで、とくに重要そうな点は以下の通り。
・市場は少数意見者の味方をしてくれる
できるだけアナリストがフォローしていない企業が好ましい。フィデリティのピーター・リンチも言っていますね。「〇〇業界は終わった・・・」という言説はしばしば雑誌等でも見受けられます。ここ10年間にもテレビ、銀行、半導体などがそういわれておりましたが、直近1~2年でいずれの業界の株も値上がりしております。
・大型株の未来を予測するのは不可能
ソニーの株を例に挙げておりますが、多岐にわたる事業を展開する企業を分析・予測することは私も不可能と思います。ソニーは半導体、家電、ゲーム、音楽など個人で分析できる範囲ではありません。大企業全般についても同じことが言えそうです。単一の、シンプルな事業を営む企業に個人投資家の分があります。
・四季報は有用
情報に金を出すぐらいなら、株を買った方がよい。でも、四季報、日経ビジネス、ダイヤモンドは購読しているそう。私も四季報は通読、ダイヤモンドも読んでいます。ダイヤモンドはあのボリュームとクオリティを毎週出してくるのですごいなと思ってます。
・グロース市場の8割は何をやっているか分からない
これも概ね同意です。ただ、小型株に絞るならグロース市場は無視できないかな?と思います。ヘッジファンドが想定する小型株は時価総額300億円くらいだそうですので、個人投資家としては10~100億円くらいも対象にしたいところです。
2章 ヘッジファンドへの長い道のり
この章は投資術というよりエッセイです。読み物としては非常に面白いですよ。
これから働き始める社会人の方や就活中の学生などのキャリア論としても役立ちそうです。
【ポイント】
・自分が損しない働き方を探す
会社をうまく活用しながら自分のやりたいことやキャリア形成につなげていこう、ということを書いておられました。会社に使われる、のではなく会社を使う。給与という安定した収入を得ながら、株式投資から得られるリターンを積み重ねていく、というのもうまく会社を活用するパターンだと思います。
・「やりたいこと」「すきなこと」「できること」は異なる
やりたいこと=仕事ではない。趣味としてやった方がいいかもしれないですし、もしかしたら実力もないかもしれない。また、もう一つ考えないといけないのが、時代に合っているか?ということ。やりたいことでも、できることでも仕事自体が消滅することもあることの時代。よく考えて仕事に就きましょう。
・清原氏はサラリーマン部長ではなく、ヘッジファンドの代表者
高額納税者番付ではサラリーマン部長と紹介されておりましたが、実際はファンドの創設者。サラリーマンが年収100億円!の方が見出しとしてはインパクトがありますからね。マスコミはいい加減なものです。
3章以降はまた別にまとめたいと思います。大事なことはほとんど1章に書かれてるなと思いました。
では、また!