【銘柄分析】Hiクラテス(4172):国民皆歯科検診という「国策」の勝ち筋と死角

今週、Hiクラテスの株を新規購入しました。きっかけは、自治体の歯科衛生担当の方から、今後住民に歯科検診を推進していきたい、と聞いたのがきっかけです。歯の健康は体全体の健康に直結することが医学的に明らかになっています。また、地方では、歯科のシステム化の遅れがあることを指摘されており、チャンスでは?と感じ投資に至りました。

1. 投資の背景:逃れられない「国策」のうねり

政府が進める「国民皆歯科検診」は、2026年現在、単なる健康増進の域を超え、日本の医療財政を維持するための「国家の生存戦略」となっています。

• 医療費抑制の切り札: 歯周病ケアによる糖尿病や心疾患の予防効果が明確になり、国は歯科データの管理を義務化。

• ITインフラの刷新: マイナ保険証連動や電子処方箋の普及により、全国の歯科医院は「Hiクラテス」のような最新システムへの買い替えを余儀なくされています。

2. Hiクラテスの「強み」:現場に深く刺さる独自の「堀」

• 「顔の見える」直販体制: 24拠点による徹底した対面サポート。デジタルに不慣れな歯科医師にとって、この「安心感」は最強のスイッチングコスト(乗り換え阻止要因)です。

• AI音声入力(日立共同開発): 歯科衛生士不足という業界最大の弱点に対し、「一人で検査・入力が完結する」という実利を提供。単なる画像解析AIよりも、現場の収益に直結する武器を持っています。地方の歯科衛生士不足は明らかで、ひとりで業務が完結するシステムは有り難がられそうです。

3. 分析の要:あえて直視すべき「弱み」と「競合」

• プラットフォーム争いでの劣勢

クラウド型で予約から決済までを一貫提供する「メドレー」や、CRM(顧客管理)に強い「ストランザ」に対し、UI/UXや統合力で競り負けるリスク。

• 労働集約的なビジネスモデル

手厚い直販サポートは強みですが、採用難が続く中では「固定費の増大」という諸刃の剣。クラウド型競合のような「低い限界費用での爆発的成長」は期待しにくい側面があります。

• 技術のコモディティ化

音声認識やAI読影の技術そのものが汎用化(Google等の参入)された際、ソフトの価格維持力が試されます。

4. まとめ:投資家としての視点

今回の購入は打診買いです。これから深く調査して、買い増しするかもしれません。「手堅いストック収益」と「国策特需」へのエントリーです。

AI音声入力などの高付加価値オプションが、労働集約的なモデルをどれだけ「高利益率なテックモデル」へ変貌させられるかで今後の展開が期待できそうです。

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